腸内フローラに良い食事は?腸内環境を整えるおすすめの食べ物をチェック!

近年、腸内環境が体の健康や美容に大きな影響を与えるということで、多くの方が腸内環境を気にされるようになりました。

特にテレビなどでも「腸内フローラを整えるべき」という話題が取り上げられるようになりましたが、実際に腸内フローラを整えるためにはどんなことに気を付けた方が良いのでしょう?

今回は、腸内フローラを整えるために大切な食事でのポイントから、腸内フローラに良い食事を作るためのおすすめ食材などをご紹介していきます。

最近腸内フローラについて気になっている、腸内フローラを整えるためにおすすめの食材が知りたいという方は、ぜひチェックしてみてください。

目次

腸内フローラを整えるために大切な食事でのポイント

腸内フローラを整えるためには、食生活の見直しから始めてみましょう。

食生活の見直しを行わなくては、いくら腸内フローラに良い食材を食べていたとしても最大限の効果が得られない場合もあります。

まずは全体的に食生活を見直し、良くなってきてから下記で紹介する食材を積極的に摂取するようにしましょう。

では、どんな部分を見直してみると良いのでしょうか?

コンビニ弁当やファストフードばかりになっていないか?

簡単で手早く、ガッツリと食べられるコンビニ弁当やファストフードなどは確かに美味しいのですが、化学添加物を使用していたり、ビタミン・ミネラルや食物繊維などが不足したりしている可能性もあります。

たまになら問題ありませんが、長期的にこのような食事ばかりになってしまうと善玉菌が減ってしまい、逆に悪玉菌が一気に増えてしまうことも考えられるため、コンビニ弁当やファストフードばかりにならないよう気を付けましょう。

腸内フローラに良い食事を目指すなら「食物繊維」は重要!

腸内フローラ チェック

腸内フローラに良い食事というと、皆さんはどんなものをイメージするでしょうか?

特に食事全体で重要になってくるのは、食物繊維です。

なぜ、食物繊維が腸内フローラにとって重要なポイントになってくるのでしょう?
研究によると、脂肪や糖質が多く食物繊維の少ない食事をとっていたマウスの腸内環境を調べてみると、1週間程度で腸粘膜が薄くなっていたという報告があります。

腸粘膜は腸を保護してくれる役割を持っているので、腸粘膜が薄くなってしまうと腸内細菌が腸壁にまで侵入してしまう可能性が高いです。

完全に因果関係があるというわけではありませんが、実際に食物繊維の少ない食事をしていたせいで腸粘膜が薄くなっているという報告が既にあるので、やはり食物繊維の摂取は重要だと言えます。

食物繊維は善玉菌の餌にもなるため、腸内環境のバランスを整えたい場合は食物繊維を多く取り入れるようにしましょう。

和食を選ぶ

食事をする際に、「今日は和食にしようか、それとも洋食、中華にしようか?」と悩む時もあるかと思います。

もし、このように選ぶ状況が訪れた際には、洋食・中華ではなく、和食を選んでみてください。

和食をおすすめする理由としては、一つに炭水化物・脂質・タンパク質のバランスが良いという点が挙げられます。

よく、一汁三菜というご飯・味噌汁・主菜1品・副菜2品の形になることが多い和食ですが、この時の摂取カロリーにおける炭水化物・脂質・タンパク質のバランスが、理想値に近いと言われているのです。

特に和食になるとメインであっても脂質の量が少なくなる傾向にあります。

洋食や中華では油をたっぷりと使用していたり、副菜のサラダにもドレッシングで油を使っていたりするため、脂質の量が必然と多くなってきてしまうのです。

そのため、和食は栄養バランスに優れた食事になりやすいと言えます。

栄養バランスが優れているということは、腸内細菌にとっても悪玉菌が増えにくい環境を作っていくことができるので、腸内フローラに良い食事になるでしょう。

発酵食品を積極的に摂取する

和食につながる部分もあるのですが、発酵食品は腸内フローラにとって良い環境を生み出してくれる食品です。

発酵することで食材に旨味や酸味を引き出し、生とは違った美味しさを出してくれますが、乳酸菌やこうじ菌、納豆菌などは腸内に入ることで腐敗物質の増加を抑え、善玉菌を増やす働きも担います。

腸内フローラのバランスが乱れているということは、必然的に悪玉菌の量が増え、善玉菌が減っている状態でもあるため、善玉菌を増やすために発酵食品を積極的に摂取するようにしましょう。

和食は洋食や中華以上に発酵食品を取り入れる文化を持っています。

例えば、味噌汁などに使用する味噌や調味料として欠かせない醤油、酸味を出すための酢、食材の甘味を引き出す酒などは、全て発酵工程を経て作られています。

漬物は種類によっても異なりますが乳酸菌で作られるものもありますし、旨味を出すためのかつお節もアオカビと呼ばれるカビが付けられて発酵したものを指します。

このように、和食には多くの発酵食品が取り入れられているのです。

そのため和食は腸内フローラにとって良い食事になりやすいと言えるでしょう。

偏食は避けてバランスの良い食事に

最近、テレビなどで偏食をする人について取り上げている特集をよく見かけます。

例えば肉が好きで肉ばかりを食べている人をピックアップし、その食生活を追うというようなものです。

1日程度であればそれほど問題ないのですが、偏食は腸内環境を悪化してしまう要因につながってしまいます。

例えその食材がヘルシーで食物繊維の豊富な食材だったとしても、体のエネルギーになったり体を構成する成分になったりする糖質・脂質・タンパク質が含まれていなければ腸内環境はもちろん、体にとって悪影響を及ぼしてしまう可能性も高いのです。

そのため、偏食はできるだけ避けてバランスの良い食事を心掛けるようにしましょう。

腸内フローラに良い、おすすめ食材

腸内フローラを整えるためのポイントをいくつかご紹介してきましたが、さらに腸内フローラに良い食事にもつながる食材を取り入れると、より腸内フローラのバランスを整えるサポートを行ってくれます。

そんなおすすめの食材についてもご紹介していきましょう。

豆類

豆類は昔から豊富な栄養素を含む食材として重宝されてきました。

日本でも豆の歴史は古く、紀元前4000年頃から既にツルマメと呼ばれる豆を食べていたということが分かっています。

豆類と言っても様々な種類がありますが、中でも食卓に取り入れやすい大豆には食物繊維が豊富に含まれていて、実はごぼうよりも100gあたりの食物繊維量が高いと言われています。

大豆というとイソフラボンのイメージが強い方も多いかと思いますが、実は食物繊維の量も多いのです。

また、大豆にはオリゴ糖と呼ばれる善玉菌にとって餌となる成分も含まれています。

このオリゴ糖は摂取する際に食物繊維も一緒に食べるとより効果的だと言われているのですが、大豆には先程もご紹介したように食物繊維が豊富に含まれているので、腸内フローラに対してとても理想的な食材だと言えるでしょう。

オリゴ糖は豆腐や豆乳にも含まれていますが、蒸し大豆が最も多いので、腸内フローラに良い食事として取り入れる場合は、蒸し大豆の活用がおすすめです。

今回は大豆を中心にご紹介しましたが、実はあずきやいんげん豆、ひよこ豆などにも食物繊維が豊富に含まれているので、大豆だけではなく他の豆類にも着目してみると良いでしょう。

オーツ麦

近年、低糖質ダイエットが流行した結果、雑穀や麦への関心が高まっています。

そんな中でも腸内フローラに良い食事へ取り入れてほしい麦が、オーツ麦です。

オーツ麦とは、日本で「燕麦(えんばく)」と呼ばれる麦の一種で、海外ではオートミールの材料として取り入れられることが多く見られます。

オーツ麦は糖質が少ない代わりにタンパク質や食物繊維、ビタミンB群、鉄分やカルシウムなどのミネラルが豊富に含まれており、現代人に不足しやすい栄養素を補える食材なので、日本でも徐々に注目を集めるようになりました。

さらに他の穀物に比べるとグルテンの含有量が少ないため、穀物の中でも比較的消化しやすい種類に分類されます。

消化しやすいということは過敏性腸症候群などの腸が弱っている方にも取り入れやすい食材なので、便秘と下痢を繰り返しているような方はオーツ麦を活用してみましょう。

ただ、オーツ麦には1つ弱点があります。それは活用方法が限られてしまいやすいという点です。

オーツ麦はオートミール、もしくはグラノーラに使用される程度で、他にはあまり活用されることがありません。

玄米と同様に、ご飯を炊く時に一緒に加えておくこともできますが、独特の風味を持っているためまずいと感じて続けられないという方も多いです。

オーツ麦を取り入れるなら、やはりグラノーラがおすすめですが、もしグラノーラを取り入れる時には果物やはちみつなどを入れすぎて糖質が多くなりすぎないように気を付けましょう。

逆に、果物やはちみつが適度に入っている場合は栄養バランスの優れたグラノーラにすることもできます。

オートミールは苦手な方もいらっしゃるかもしれないので、まずオーツ麦を取り入れたい方はグラノーラから始めてみましょう。

亜麻仁油

腸内フローラにとって過剰な脂質は良いものとは言えません。

むしろ、悪玉菌の量を増やしてしまう可能性もあるので脂質のとり過ぎには注意する必要があります。

しかし、亜麻仁油は逆に積極的に摂取した方が腸内フローラに良い食事になり得るのです。

そもそも亜麻仁油とは、亜麻科の植物の種から抽出された油のことで、オリーブオイルやゴマ油などと似たような分類に入ります。

亜麻仁油の場合、カロリーは大さじ1杯で約110kcalとなっており、他の油に比べると若干カロリーは高めです。

ただ、カロリーは少し高めではあるものの、主成分がn-3系脂肪酸で構成されているため、血行改善やコレステロール値の低下、さらに蓄積されている脂肪の分解を促進するなど、体にとって良い働きをしてくれます。

また、亜麻仁油には水溶性食物繊維と不溶性食物繊維が含まれており、亜麻仁油を摂取することで腸内フローラのバランスを整えつつ、ダイエット効果も期待できるということになります。

亜麻仁油を摂取する時の注意点なのですが、50℃以上の熱が加わると酸化してしまうため、加熱調理には使わないようにしましょう。

せっかくの良質な油が、酸化することによって腸内フローラにとっても悪い脂質に変化してしまいます。

また、摂取目安は1日あたり大さじ1弱に留めておいた方が良いです。

これは厚生労働省でも基準として設定されており、いくら体に良い働きを示す油であっても、使い過ぎると健康を害してしまう可能性があるので1日大さじ1弱を推奨しています。

高カカオチョコレート

高カカオチョコレートと言えば、カカオに含まれているポリフェノールが注目され、美容にも良いと話題になっていましたが、実は腸内フローラにも良い影響を与えてくれることが研究によって判明しました。

実は高カカオチョコレートの実験を行っている時はポリフェノールの働きについてどんな結果が出るのかを研究していたのですが、実験に参加した人からは便通の改善なども効果として挙がっており、それがポリフェノールではなくカカオプロテインによるものだと分かったそうです。

カカオプロテインは胃で消化されにくく、直接腸内に届いて食物繊維やオリゴ糖と似たような働きをしてくれます。

チョコレートにも様々な種類がありますが、その中でも高カカオチョコレートの方がカカオプロテインの影響で善玉菌の増加につながっていることも判明しています。

そのため、糖質や乳脂肪分がたっぷり含まれているようなチョコレートよりも、高カカオチョコレートを摂取した方が腸内フローラ的には良いと言えるでしょう。

さらに高カカオチョコレートなら乳糖も少ないため乳製品が苦手だったり、乳糖不耐症でヨーグルトがあまり食べられなかったりする方にもおすすめです。

今回、腸内フローラに良い食事にするためのポイントやおすすめの食材をご紹介しました。

オーツ麦は多少活用が難しいものの、豆類や亜麻仁油、高カカオチョコレートは料理に加えたり、そのまま食べたりするだけで手軽に腸内フローラの改善につながります。

腸内フローラを改善したい方は、まず自身の食生活を見直してみて、今回紹介したおすすめの食材も活用し、腸内フローラのバランスをより良い状態にしていきましょう。